講演会

今週金曜日、卒業した高校ではないのだが、某高校主催による「カン尚中東大教授」の講演会がある。

題目は「アジアの中の九州、そして熊本」。

九州は実は東京よりもアジア各国と距離が物理的にも心理的にも近いといわれているし、実際に近い。
しかし、どうしても九州の視線は未だに東京に向いている。
もちろん日本の情報のるつぼである東京を無視するわけにはいかないわけだが、一方で急速に発展するアジア、そして日本のなかでの九州の存在意義をグローバルに示す意味でも重要なアジアを考慮しないわけにはいかない。

ただ、単純にはアジアに眼を向けましょうと言ってもなんらかの果実が即得られるわけでもないため、視点をいきなり移すことは困難であろう。
ただ、こうした状況になることは、おそらくかなり以前からわかっていたことなのではないかという気がする。

我が国の行政システムは、過渡期をとうに越したのかもしれない。

欧州的なNPM手法を取り入れようと試みつつも掛け声だけに終わりかけていたり、また国内の住民発動による多くの活動を積極的に支援しない現状のままでは、財政的な困窮はもとより、もっと心情的に行政と住民との関係がますます乖離してしまうようでならない。

アジアには、行政のシステムで見習うべき点も多い国が散見されている。
ここは一つ、東京ではなく、思い切ってアジアをもっと主眼においた地域作りを試みるべきではないだろうか。

そんな思いを最近富に抱きつつ、金曜の講演会が少し楽しみである。