10年後の予想

「学習の高速道路」とは、ウェブ2.0の優れた解説者である梅田望夫さんの言葉であるが、情報資源へのアクセス権が保障され、一つ一つの共同体に参加していく速度がウェブのおかげで随分加速した。

梅田さんの日記 http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/

しかし、九州に住むと、どうしても情報のタイムラグが存在しており、それはアメリカのような進んだネットインフラというよりも人々の意識の差、ウェブへの認識の差という今はどうしようもない感覚によるものであるのか、と感じている。

日本の情報都市は、結果的には物理的人的資源の豊富なトウキョウに間違いなく、一歩トウキョウから足を踏み出せば、まるで別世界の環境に放り出される。

ウェブによってそれでも様々な情報から学習が保障されるような機会は増えつつあるものの、情報へ接触できるもの、そうでないものの差が著しい。

環境が人を創るというのは、もはや定説であろうが、それならば、今の現状が改善しれないかぎり情報の多い都市に暮らす人間が豊かな情報を享受できるという近未来がせまっているのかのようだ。

しかし、そうした現状に鬼気迫る勢いで異を唱えるものは少ないようだ。

10年後、情報流通が今以上に変化するのは必至である。それを見越したうえでの知の発信が必要なのだろうが、今はまだマスメディアであるTVや新聞にもそうした危機感は感じられない。

生活保護ならぬ情報保護が生じたとき、情報をいきなり大量に注入されて耐えうる人が創造できるだろうか。