ITによる業務効率化?

IT革命の時期はとうにすぎたかもしれないのだが、拙自治体ではいまだ、業務効率化にはほど遠い現実がある。

新しい情報システムに「慣れる」ための多大な労力は、その当事者、あるいはそこに関わるもの全てに負担を強いている。

さらに、年齢が比較的高い職員については、ITリテラシーの再教育?と思わざるを得ない方々も多く、そこに割かれる時間も効率化を妨げている。

現在の「情報教育」を履修した若い世代は、そうした点においては極めて適応能力が高い(これは前述の方々との相対的な意味でである)。

こうした乖離を本来はIT化とともに、ITによる組織マネジメントによって最適化を図るべきなのだろうが、小さな自治体ほどそれが難しい。
IT化にたよらずとも直接のコミュニケーションによって代替可能であったり、そのようなことをいわば黙認せざるを得ないからである。

一重に、これは小規模自治体の欠点でもある。

しかし、IT化を推進することがイコール業務効率化であっても、情報化による組織最適化ではないことは職員としてしっかり念頭に置かねばならないことだろう。

言うまでもないが、コミュニケーションはなにもメールだけで事足りるはずはなく、直接対話やその場の空気、あるいは動的情報から生成されえる新たな知識体系によって成立するからである。

IT化のみを効率化に結びつけざるえない現実は、逼迫した自治体財政が大きな背景であろうが、しかしその代償は意外に大きいことも意識しておかねばならないだろう。


効率化とは近くて遠い目標である。。