難しい事を簡単に伝える
難しい事をさも難しく伝えたり、簡単な事を難しく伝えることは、誰でも出来る。
難しい事を簡単にわかりやすく伝える事こそ、「伝える」ということだ。
全くもってその通りで、難しい事を理解できなければ、難しい事を自分のコトバで表現できないから、結局誰かにその「分かったこと」を伝えることは出来ない。
そして、簡単に書くことほど難しい事はない。
例えば一言、あるいは極めて短いセンテンスで表現すること。
これが難しい。
一言を考えるのに相当時間を要するのだ。その時、頭のなかにある知識と眼に入る本や論文のコトバを自分の中に取り込みながら、まずは書いてみる。
一度書くと、それを修正しまくる。
何度も何度も。
そしてようやくなんとかこれでいいかな、という表現に近づく。
近づくだけで、コレダ!という表現にはまだまだ行き着かない。
それは知識が体系化されていない(A⇒B⇒Cという思考回路が生成されていない)、つまり、「知らない」のだ。
本当に、知らない事が多すぎる。
でも、漠然と過ごしていると、そんなことすら気にしなくなってくる。
そして結局自分の言葉が作れなくなってゆくのだ。
それは自分を表現できなくなること、自分を創れなくなること、自分が何を考えているのかを考えることが出来なくなること、である。
今までは一体どうだったのか?
新しい何かを身につけるためにそういったフィールドに足を踏み入れていたか?
自分とは違う考えを受容できるように、異なる共同体に参加をしていたか?
もっと「知り」、「やり」、「思う」ことに積極的になろう。
ほどほどに勤勉に。
そして、毎日何かを発見できるくらい広い懐を身につけたい。
明日は何が眼に映るだろうか。